ソリューション事例

Case.7 オリジナル自動量産設備の開発の紹介

技術開発部 生産技術課 木村

背景・課題

岳石電気が製造依頼を受けるものはほぼ100%一般に販売されておらず、標準品も存在しないものです。なので当然、製造条件も、方法も、レシピもマニュアルもありません。そんな状況から、形状や特性などの仕様にお応えし、さらにコスト面やキャパシティー面でもお応えするには、自分たちでオリジナルの製法を開発し、オリジナルの自動装置を開発するしか道はありません。岳石電気では、お客様の要望については、ワンストップで対応することを基本方針としています。 ここでは、幾つかのオリジナル自動装置などを動画でご紹介します。

開発の概要

岳石電気では、試作依頼を受けたら、その製法条件などについて、量産時を意識しながら行っていきます。その際には生産技術も立会い、その段階で、3DCADなどを用いたりして自動機のイメージや、部品図などの設計を始めます。

AFW巻線機:連続型 可変テンションコイリング機

これは古い機械ですが、未だに現役の装置です。ハロゲンヒータコイルや、医療用カテーテルガイドコイル等に今も利用されています。 Mo線や真鍮線などの芯線(マンドレル)に、タングステン等の材料を巻く、オンマンド式の連続コイリング機です。ピッチ(コイルの間隔)、コイリングスピード、径などは当然のことですが、プログラムによるNC制御を行っています。また、特徴の一つとして、コイルを巻きながら材料のスプール径(材料の量)が少なくなってきたら、自動的にコイリング時のバックテンションを開放側に緩めたり、場合によっては送り込んだりしながら、常に巻き強さ(テンション)が一定になる様に自動コントロールをする機構をつけた初めてのものだと思います。

マンドレルレス 小型サーボ式巻線機

こちらは、芯線を使わない、1個1個作りきりタイプの(連続型ではない)マンドレルレス 小型コイリング機です。動画内では非常灯ランプ用の小型フィラメントを製造していますが、サーボで制御された、NC制御がたコイリング機なので、あらゆる形状のコイルフォーミングに対応しています。

セラメタ電極 自動溶接検査機

こちらは、タングステン、モリブデンコイル、サーメット導電体、ニオブなど、異なった4種類のパーツまでをトランスファー型で溶接していく自動溶接機です。 溶接状態や変形等についてもモニターしながら、最終的に検査まで行う完全自動機です。

PAGE TOP