Ni-Tiへのコーティングコイル
お久しぶりです。技術課の川上です。新型コロナも 5類感染症 へ分類され、少しづつ平穏な日常が戻ってきておりますが如何お過ごしでしょうか。
さて、今回紹介させて頂きますのは「Ni-Tiコーティングコイル」です。
書いていてなんのこっちゃですが、
①Ni-Ti( 高弾性、形状記憶合金 )をコイリング
② 形状記憶処理 (500℃)
③PTFEコーティング
といったプロセスを踏んでいます。
そもそもNi-Ti合金は、超弾性を持つことで知られており、今回もその特性を生かした製品へと展開予定で、PTFEコーティングを施す事によって、体内に入れても安心設計です。
さらにPTFEは 目的に応じて色の選択が可能です(色バリエーションはご相談下さい)。
余談ですが、今回のサンプルは、歯列矯正を目的としたもので、綺麗なホワイトだと目立ち過ぎ(新庄監督ならベストマッチでしょうが)という要望が有り、やや黄色掛かったホワイトにしています。これもユーザーのご要望次第ですが、欧米では医療費が高額な為、「歯列矯正=裕福」として捉えている側面も有るので逆に目立たせたいといった意見も有りました。
フッ素樹脂のメリットは複数あり、
・ 非粘着性 … 付着性の強い粘着物に対してもくっつきにくく、 付着しにくい
・ 撥水・撥油性… 表面に水や油がついても良く弾く
・ 低摩擦性… 摩擦による抵抗が小さく摩擦係数が大変低いためすべりやすい
・ 耐薬品性 … ほとんどの薬品や溶剤に侵されたり溶けたりしない
・ 耐熱性 … 比較的高温環境でも使用でき、連続使用温度は260℃ (使用条件による)
・ 絶縁性 … 絶縁耐力(絶縁破壊の強さ)、体積抵抗率、表面抵抗率が大きく、電気絶縁性に優れる
・ 耐候性… 紫外線の影響を受けにくい
・ 純粋性…化学的に不活性なため、高純度な液体の搬送経路にも利用可能
この様な医療向けのコイル製品の作成も行っておりますので、検討案件がございましたら是非ご相談下さい。