薄肉のモリブデン(Mo)るつぼ
お疲れ様です。開発を担当している森です。
6月下旬の話になりますが、3年ぶりにラグビーを観戦しました。秩父宮ラグビー場で開催された、ウルグアイ代表VS日本代表の試合です。ここはラグビー専用の球技場であり、選手と客席の距離が近いことが特徴ですので、選手の熱気がひしひしと伝わってきました。その秩父宮ラグビー場(周辺の施設含め)も、今後の再開発によって新しく生まれ変わるそうです。施設を利用する側としては、より素晴らしいラグビー場になることを祈るばかりです。
先日、新規開発した熱処理炉について金野よりご紹介させていただきましたが、加工設備の増強も引き続き進めております。ただ、優れた設備を導入したからと言って、直ぐに難しい加工ができるようになるわけではありません。世の中そんなに甘くはありません。
今回ご紹介させていただくモリブデンるつぼは、ある大学の先生からのご要望が発端となり開発したものです。
具体的な用途や全体の細かい寸法はお話しできませんが、板厚はなんと0.2mmです。ご所望の板厚が非常に薄いことから当初は絞り加工を検討しましたが、金型が必要であり高額となるため、切削加工に切り替え、検討を進めておりました。加工条件を何度も検討し、ようやく満足のいく仕上がりとなりました。
この写真は、るつぼの外側にアルミナ(Al2O3)をコーティングしたものであり、絶縁を目的としております。このアルミナは高温で焼結しておりますので、比較的強固に仕上がっております。過去にも、アルミナをコーティングした事例をいくつかご紹介させていただきましたが、それらはタングステン(W)へのコーティングでしたので、モリブデンにコーティングした例としては初となります。
このように弊社は、加工だけでなく、コーティングや熱処理なども可能です。今後もさらに付加価値の高い製品をご提案できるよう努力して参ります。
展示会出展情報
N-PLUSに出展いたします。是非ご来場ください。
東京ビッグサイト 東6ホール、 小間番号 G-67
2022年9月28日~30日、 10:00~17:00