水流と浮力
生産技術を担当している矢後です。
前回のブログより2ヶ月が経ち、予定通り花粉症と戦っています。
私の場合一日一回、夜に飲むタイプの薬を服用していますが、飛散が多く症状が
激しくでてしまう日は、泉のように湧き出てくる鼻水に対処せねばならず、
仕事にならないので鼻炎用の薬を更に服用して対応しています。
(正解かは分かりませんが、効果はあります。)症状の治まるG.W位まで、
頑張っていこうと思います。
今回は、設備の冷却効率向上を目的に置換えたチラー稼働テスト時に発生した
意外な不具合についてです。
置換え前の設備
置換え後の設備
業者による設置後、内部に純水を注水し試運転を実施したところ15分~30分位で、
”渇水異常” により設備停止。最初の1、2回は設置の為にチラーの2次側の全設備の
循環水を抜いたことによるエアー噛み等によって、水圧・水量が安定しない為と思って
いましたが、安定後も15分ともたない状態が続きこれは異常だということになり
翌日、朝一でメーカーを呼び調査してもらいました。
調査の結果、水槽内に設置されているフロートスイッチ付近に、
水槽内配管の冷水出口(設備側への入水)と、冷水入口(設備側からの戻り)からの
水流バランスにより“渦”が発生し、その渦がフロートスイッチの浮力よりも強く、
スイッチをONさせてしまいエラーになってしまったようです。
応急処置として水槽内、冷水出入口の配管の向きを変更し、渦の発生位置を変えて
対処してもらいました。
恒久対策としてフロートスイッチ部に“遮流板”の製作・設置を依頼しました。
後日、遮流板を設置
組付け後
メーカーの担当者によると今回の件はあまり前例のないことらしいのですが、
この遮流板を設置したことにより、“渇水異常”のエラーは発生しなくなりました。
目的の冷却効果ですが、対象設備の温度を設定・環境等により異なりますが10℃
前後下げることが出来ました。これから気温の上昇する時期になるので引続き様子を
見ていきたいと思います。
また、置換え前のチラーは溶接設備の冷却に使用する為、移動しました。
今後、つなぎこみの作業を行っていく予定で今回の対象設備を含め、より効率の良い
配管の配置を検討中です。結果は次の機会にご報告します。