開発レポート
異種金属材料の焼結にトライ!
タングステン-モリブテン偏
はじめまして開発課の島田です。
入社して4ヶ月が経ちました。会社の雰囲気に慣れてはきていますが、まだまだ学ぶことが多く勉強中です。早速ですが、今回私が取り組んでいるテーマについてご紹介したいと思います。
異種金属材料を焼結させることで、今までにない性能や異なる性能を材料に持たせることができますが、単純に焼結させただけでは、界面での剥離やクラックが発生する恐れがあります。この原因は、熱収縮率が異なる材料を焼結させると、焼結時に応力が発生し、その結果、剥離やクラックを引き起こしてしまうからです。こういった問題の解決方法の一つとして、金属界面に中間層を挟むことで剥離やクラックを抑制できます。
一例としてタングステンとモリブテンの焼結体を紹介します。
まずは、中間層なしで実施。プレス加工して、焼結をおこなったモノが以下になります。
結果、タングステンとモリブテンの界面付近で亀裂が確認されました。
次に中間層を間に挟んだ焼結体。
先ほどと異なり、亀裂は発生していません。
中間層を設けることで、クラックのない状態での異種金属の焼結体はできますが、その他にも解決すべき課題はあります。それらについては、次回以降にでもご紹介したいと思います。また、金属だけでなく他の材料との焼結にも挑戦し、様々なご要望にお答えできる準備をしていきたいと思いますので、ご相談、ご要望お待ちしております。
2017-06-16