開発レポート
新たな電子源?
お疲れ様です。開発を担当している森です。
弊社は熱電子放出型の電子源を開発しており、お客様から様々なご要望をいただいております。
例えば、高性能な熱電子銃といえば六ホウ化ランタン(LaB6)を使用したものが一般的です。LaB6の特徴として、Wフィラメントに比べて、「高輝度」、「長寿命」であることが挙げられますが、「価格が高い」という声をよく耳にします。
このLaB6と、性能、価格で、どこまで勝負できるか今のところ未知数ですが、現在試していることをご紹介したいと思います。
これは、仕事関数の低いある物質を固めたものです。まだ固めただけで、何も処理していません。これをどうにかして電子源として使用できないか考えています。
ただ固めるだけでも難しいです。何度も失敗しました。
ある金属を埋め込んでみました。意図的に壊して内部の状態を観察した写真であれば格好いいのですが、作製途中で割れてしまったものです・・・。 隙間なく埋まってはいるのですが・・・。
暫く試行錯誤が続きそうですが、電子源のブレイクスルーに繋がればと願い、開発を進めております。
2018-03-23